2017年8月26日 (仮訳)ムコール症患者から分離されたLichtheimia corymbifera(旧名Absidia corymbifera)複合体の分子および表現型の検討:L. ramosaの復位 Garcia-Hermoso, D. et al., 2009. Molecular and Phenotypic Evaluation of Lichtheimia corymbifera (Formerly Absidia corymbifera) Complex Isolates Associated with Human Mucormycosis: Rehabilitation of L. ramosa. Journal of Clinical Microbiology. Available at: http://jcm.asm.org/content/47/12/3862.short [Accessed August 26, 2017]. 【R3-04334】2017/08/26投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 形態に基づきLichtheimia corymbiferaと同定された分離菌株を検討し、分子系統解析で明瞭な2つのクレードに分かれることを示した。 両クレードでは胞子嚢胞子のサイズおよび形状、アムホテリシンBのMIC、メレジトースの資化能などが顕著に異なっていた。 片方のクレードに本種のシノニムとされていたL. ramosaの基準株を含むことから、当該クレードに対してL. ramosaを独立種として復帰させた。 (その他掲載種) Lichtheimia corymbifera (Cohn) Vuill. 【よく似た種との区別】 Lichtheimia ramosa ヒト病原菌である 形態的に類似している(同種とされてきた) 胞子嚢の形態が類似している 柱軸の形態が類似している 胞子嚢柄の表面が平滑 胞子嚢柄の分枝パターンが類似している 炭化水素の資化能が類似している 抗真菌薬に対する感受性プロファイルが類似している ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり胞子嚢柄が無色ではなく僅かに着色する 本種より胞子嚢胞子が長い 本種より胞子嚢胞子の幅が狭い 本種より胞子嚢胞子のQ値が大きい 本種と異なり胞子嚢胞子が楕円形ではなく長楕円形 本種よりコロニーが密ではなく平らに広がる 本種と異なりメレジトースおよびパラチノースを資化可能な菌株があるのではなく常に資化不能 本種よりアムホテリシンBのMICが小さい ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される (その他掲載種) Lichtheimia ramosa (Zopf) Vuill. 【よく似た種との区別】 Lichtheimia corymbifera ヒト病原菌である 形態的に類似している(同種とされてきた) 胞子嚢の形態が類似している 柱軸の形態が類似している 胞子嚢柄の表面が平滑 胞子嚢柄の分枝パターンが類似している 炭化水素の資化能が類似している 抗真菌薬に対する感受性プロファイルが類似している ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり胞子嚢柄が僅かに着色するのではなく無色 本種より胞子嚢胞子が短い 本種より胞子嚢胞子の幅が広い 本種より胞子嚢胞子のQ値が小さい 本種と異なり胞子嚢胞子が長楕円形ではなく楕円形 本種よりコロニーが平らに広がるのではなく密 本種と異なりメレジトースおよびパラチノースを常に資化不能なのではなく資化可能な菌株がある 本種よりアムホテリシンBのMICが大きい ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される